子ども用めがねってどんなところでつくられているの? TOMATO GLASSESレポート@韓国
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以前「めがね新聞」で注目した子ども用めがね「TOMATO GLASSES(トマトグラッシーズ)」は、子どもの成長に合わせてカスタマイズできるなど、いろいろなこだわりや思いが詰め込まれためがねです。このめがねをつくっているメーカーの社長 金さんにインタビューさせて頂いたこともありました。
インタビューのとき、社長の金さんから「TOMATO GLASSESは多くの女性の手でつくられている。」という話を聞きました。そのときから、いつかTOMATO GLASSESがつくられているところを見てみたいと思っていた「めがね新聞」編集部。今回は思い切って、釜山にある本社まで取材しに行ってきました!!
女性と子どもへの心配りがいっぱい!
TOMATO GLASSESの本社があるのは、韓国の釜山。思い切って行った割に、釜山は日本から思った以上にとっても近く、福岡から200kmありません!
本社内に入ると、女性がいっぱい! 働いている人の中には、我が子がTOMATO GLASSESのめがねを使い始めたことが縁となり、働き始めた人もいるそうです。
終業時間は午後6時ぴったり。残業は一切なし! 子どもを育てている女性でも無理なく働くことができるから、職場に女性が多いのですね。
このデザイン画は、一番初めにつくられたTOMATO GLASSESのモデルを描いています。ここから、何度も何度も改良を重ねて、今のモデルになったということです。
本社ではめがねの販売もしているので、子連れのお客さんも多くいらっしゃるようです。社内には、子どもが親しみやすいように配慮された空間がいっぱい。
TOMATO GLASSESに込められた思いが伝播する。
TOMATO GLASSESは韓国だけではなく、海外でも多くの子どもたちに使われているめがねです。現在、日本が一番の輸出国ですが、次に多いのがイギリスとのこと。日本は韓国からとても近い国なので輸出が多いのはわかりますが、第2位がなぜイギリス!? …ということで、イギリスで販売されるようになった経緯を聞いてみたところ、ドラマのようなお話を聞くことができました!
最初のきっかけは、イギリスから届いた一通の手紙。差出人は、めがねをかけた子どもの母親でした。我が子に合うめがねをいろいろ探していたところ、その母親はTOMATO GLASSESという子ども用めがねがあることを知りました。当時イギリスでは手に入りにくかったため、母親は社長の金さんに手紙をしたためました。
「このめがねを我が子にかけさせたいので、どうか直接売ってくれないでしょうか。」と書かれた手紙が、金さんの元に届きます。インタビューでもお伝えしたように、金さんがTOMATO GLASSESをつくった理由は、赤ちゃんの頃から目が悪かった我が子のためでした。子どもを思う親の気持ちが痛いほどわかる金さんは、手紙を見てその母親の気持ちに心を打たれ、無償でめがねを郵送しました。
手紙を送った母親は、金さんの心づかいと製品にいたく感動し、「このめがねを私の手で売りたい!」と思うようになります。その母親は当時専業主婦だったのですが、一念発起しイギリスのめがね屋さんにTOMATO GLASSESを売り込むようになります。その結果、今ではイギリスが輸出量第2位に!
誰かを思う気持ちが込められたTOMATO GLASSES。やはり、その強い思いは使う人に伝わり、またその人の気持ちを動かす。思いがリレーになって伝播していく。よい商品やサービスはそうやって広がっていくことを目の当たりにした「めがね新聞」編集部でした。
リニューアルされた工場は、清潔感にあふれている!
今年の2月にリニューアルされた、TOMATO GLASSESがつくられている工場も案内してもらいました!
以前、インタビューしたときの金さんの言葉で、心に残っているものがあります。
「眼の悪い子どもは、子ども自身も大変ですが、その親も大変です。その親の気持ちを少しでも楽にできるようにという思いを込めて、めがねをつくり続けていきたい。」というものです。商品やサービスをうみだすとき、その商品を使う人だけではなく、その周りにいる人までも作り手が思い描けるかどうか。そういう細かい心配りがとても重要なんだなと、TOMATO GLASSESを見て改めて思いました。
TOMATO GLASSESは、めがねをかけた子ども自身が喜ぶだけでなく、子どもを支える親に寄り添った製品であることを、改めて感じた取材でした。
金さん! ご案内ありがとうございました!!
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