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【展示会レポ】あなたの「めがね」の常識が変わってしまうかも?!  FACTORY900の展示会に潜入!

【展示会レポ】あなたの「めがね」の常識が変わってしまうかも?! FACTORY900の展示会に潜入!

| めがね新聞編集部

「今年の展示会シーズンがそろそろ始まるぞー!」 と気合いを入れ始めていた、とある秋の日の午後、「めがね新聞」編集部に一報が届きました。

それは「めがね新聞」で以前インタビューさせて頂いた「FACTORY900」のデザイナー・田村洋介さんからでした。「是非、今シーズンの展示会を見に来てください! なぜなら、今回は初めて僕が全体を任されたコレクションなので。」とのこと。…なんと、嬉しいお声がけなのでしょう…。しかも「めがね新聞」がブランド単独の展示会に取材に行くのは初めて!!

田村さんは、FACTORY900に出会ってからその魅力にとりつかれ、それまでの職を捨てFACTORY900の門を叩きます。それから7年、個性的なデザインのめがねを次々に発表するめがねデザイナーへと成長を遂げた経歴の持ち主なのです。以前のインタビューの最後に、「ちょうど今、この秋に発表するコレクションを、僕が丸々任せてもらっています。」「めちゃくちゃ売れるコレクションにしたいなと思っています。」とおっしゃっていたのを思い出しました!(詳しくはこちらのインタビューをチェック!)これは、見届けない訳にはいきません。

ということで、初めて田村さんが任されたFACTORY900の展示会を、ご本人の解説付きでレポートします!

【展示会レポ】あなたの「めがね」の常識が変わってしまうかも?!  FACTORY900の展示会に潜入!
展示会会場であるFACTORY900直営店「TOKYO BASE」では、田村さんの師匠であるデザイナー・青山さんと店長の長谷川さんもお出迎えくださいました。
(左から)TOKYO BASE店長 長谷川寿寛さん・デザイナー 青山嘉道さん・田村洋介さん

新たな挑戦と、これからと

今回は、田村さんが初めてコレクション全体を任されるということでしたが…なんだか、ゲッソリしてませんか?

田村いやー、本当に大変でした(苦笑)。「身を削る」というのは、こういうことかと、身もって感じることができました。今まで青山(嘉道さん)の下で、どれだけ甘えていたのか痛感しましたね。

ひとつのコレクション全体を任されるということは、モデルひとつを担当していた今までと全然違うと思うのですが、特にどういうところに苦労しましたか?

田村複数のモデルを、常に全体を見ながら同時進行で進めていくことが大変でした。このモデルの金型をつくって、次はこのモデルのデザイン画を仕上げて、と…。もちろん全て同じ進み具合というわけにはいかないので、その都度調整することも考えなければいけません。デザインの面でも、全体のバランスをみて、それぞれのモデルを考えなくてはいけませんから。今までの行程とはまったく違った苦しみを知りました(笑)。

今シーズンのFACTORY900は、シルモドール(SILMO D’OR)(※1)ノミネートや、トヨタ自動車が展開している高級車ブランド・LEXUSとのコラボレーションモデルの発表、そして田村さんが新しくつくりあげたラインナップと、話題が満載ですね。今回の展示会を訪れた方々の反応はいかがでしたか?

田村つくりあげる中で考えていた「このモデルで驚かそう!」とか「このモデルは売れ線にしよう」といった想いが、うまく伝わっているようでホッとしています。でも全国のめがねユーザーさんに届くのは、めがね小売店の皆さまが販売して以降になるので、その反応を感じてから、今シーズンの展示会を次に活かしていけたらと思います。

では、さっそく田村さんの手がけためがねをお届け

今まで、数々の独創的なデザインのめがねをつくり続けてきたFACTORY900ですが、今シーズンの新作も「このデザインのアイデアは、一体どこから湧いてくるんだろう!?」とワクワクが止まらないラインナップ!発表された新作11型の中から、注目の3型をご紹介したいと思います。

◯FA-234

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全6色

「これぞFACTORY900!」という流線型の王道モデルを、その流れを汲みつつデザインをアップデートさせたモデル。レンズをあえて枠の上下一箇所ずつだけで留めることによりフレームとレンズの間に空間が生まれ、立体的に見えたり抜け感が出たりなどの効果が。角度によって表情が変わってみえるのも面白いです。
田村さん「元々のモデルをアップデートさせるという事は、イチから新しいものをデザインするのとはまた違う難しさがありました」

◯FA-235

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全6色

この造形を見て、以前インタビューで田村さんが語っていた「自由なめがねをつくりたい」という言葉を思い出しました。「めがね」の既成概念を捨て、全く新しいものをつくり出そうとチャレンジしたこのモデルとのこと。
田村さん「このめがねを見た人が『やっぱりめがねって楽しいな』と感じてもらいたい」

◯FA-370

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全6色

普段は特定のものをイメージして、デザイン画を描いていく事はほとんどないそうですが、このシリーズは「兜」や「甲冑」にイメージを得たそうです。「和」を意識したカラーリングは、伝統的な着物の色味などを研究してつくりあげたということ。
田村さん「柄のモデル(中央と右)は、柄の生地の裏に、更に単色の生地を貼り合わせることで深みのある色を出しました」

これも新作モデル…!? 遊びゴコロは忘れない!

こちらも今シーズンの新作ということ……ですが…??

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なんと、こちらは「紙」でできた「FA-081」“MASK”! FACTORY900の代表作のひとつです。(マンガ「眼鏡橋華子の見立て」第二巻の表紙にも登場)

【展示会レポ】あなたの「めがね」の常識が変わってしまうかも?!  FACTORY900の展示会に潜入!
「PAPER CRAFTS」FA-P081

めがねの新たな可能性を探求するために提案されたプロダクト「PAPER CRAFTS」。道具を一切必要とせず、手だけで組み立てができることにこだわったそうです。この一枚の紙から、めがねが出来がってくるなんて! 作業時間の目安はなんと約2時間!?
製作者「僕的にはだいぶ簡単にしたつもりです」
めがね新聞編集部(汗)

ちなみに、指示書も同封されているのでご安心を。一つの作業に没頭する時間って、良いものですよね! 手を動かしながらFACTORY900の技術力にぜひ触れてみてください!

取材を終えて

自分が手がけためがねを見つめ、淡々とコレクションについて語る田村さんの姿が印象的でした。
FACTORY900がつくりだすめがねの魅力にとりつかれ、その門を叩いた田村さん。いちユーザーだった田村さんが、今ではその魅力を伝える側になっている。めがねの魅力をこんなに体現している人は、なかなかいないのではないでしょうか。

「めがね新聞」は、これからも様々なめがねをつくり出す「人」や、「ところ」、そして「瞬間」をレポートしていきたいと思います!FACTORY900の皆さま、ありがとうございました!!

※1 シルモドール(SILMO D’OR):
毎年秋パリで開催されるヨーロッパ最大級のめがねの見本市「シルモ(SILMO)」で発表される、創造的かつ革新的なアイウェアに贈られる賞。めがね界のアカデミー賞とも言われる。FACTORY900は2013年と2015年にこの賞を受賞している。

FACTORY900(ファクトリーキュウヒャク)

オフィシャルサイト:
https://www.factory900.jp

福井本社:
青山眼鏡株式会社
住所:〒919-0326 福井県福井市半田町9-8
電話:0776-38-0003
FAX:0776-38-4433

直営店:
FACTORY900 TOKYO BASE
住所:東京都渋谷区神宮前5-21-21 MOON-SITE 1F
電話:03-3409-0098
営業時間:12:00-20:00
定休日:水曜日
※お問い合わせの際は、「めがね新聞を見た」とお伝えください。