あなたの変化に、そっと寄りそう

あなたの変化に、そっと寄りそう

【なんじゃこりゃ!?】眼病封じの壺坂寺で『大めがね』をくぐってみた!【めがねレポ】

【なんじゃこりゃ!?】眼病封じの壺坂寺で『大めがね』をくぐってみた!【めがねレポ】

| 八巻綾(umisodachi)
このエントリーをはてなブックマークに追加

関西在住の筆者。Twitterでふと「めがね寺で大めがね公開中」というワードを目にして調べてみると、奈良にある壺坂寺というお寺で、巨大なめがねを公開中との情報を入手しました。これは何としてもこの目で確かめなければ!というわけで、壺坂寺で現在公開されている大めがねについてレポートします。壺坂寺とはどのようなお寺なのか?そして、なぜ巨大なめがねが置かれているのか?調べてきました。

インドテイスト溢れる壺坂寺は703年創建

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!

壺坂寺は真言宗のお寺で、正式名称を壷阪山南法華寺(北法華寺は京都の清水寺)といいます。南には桜の名所である吉野山、北には奈良盆地を見渡す壷阪山の中腹に立っています。西国三十三所観音霊場の第六番札所に指定されている名刹で、本尊である十一面千手観世音菩薩は、目の観音様として知られています。創建は大宝3年(703)年で、元興寺の僧である弁基上人が山で修行していたところ、愛用の水晶の壺を坂の上の庵に納め、感得した観音像を刻んでまつったのが始まりといわれています。

また、壺坂寺は長年に渡って社会奉仕活動を行っています。昭和36年には、日本最初の養護盲老人ホーム「慈母園」を設立。昭和39年からはインドにてハンセン病患者救済活動を着手し、現在もインド各地で国際的な奉仕活動を行っています。その御礼としてインドから贈られた様々な大石仏も人気です。

浄瑠璃「壺坂霊験記」の元となった説話で知られる

さて、なぜ壺坂寺は目のお寺と言われているのでしょうか?それは、壺坂観音により開眼したというある説話に基づいています。昔、座頭の沢市とお里という貧しい夫婦がいました。貧しいながらも仲良く暮らしていた2人でしたが、沢市にはある疑念が生まれていました。というのも、深夜になるとお里が家を抜け出してどこかに行くのに気付いたからです。沢市は浮気を問いただしますが、完全な誤解だったということが判明します。

お里は、盲目の沢市の目の病が治るように、3年間ずっと壷阪寺の観音様に詣でていたのです。疑念を抱いた沢市は自分を責め、一緒に観音様にお参りした際に、後から帰ると嘘をついて身を投げてしまうのでした。 それを知ったお里もまた、自らも身を投げてしまいます。しかしそのとき、観音様の霊験により奇跡が起こったのです。2人は助かり、沢市の目も見えるようになりました。これにより、壺坂寺は目のお寺と言われるようになり、同時に夫婦愛にご利益があるお寺ともなったのです。なお、本堂の横手には、お里と沢市が身を投げた投身の谷と言い伝えられている谷があります。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
投身の谷の沢市とお里の像

この説話は「壺坂霊験記」という曲名で人形浄瑠璃となり、明治12年に大阪で初演。以降、人形浄瑠璃だけでなく歌舞伎にもなり、現在も人気演目として知られています。

まずは、近鉄大阪阿部野橋駅より吉野行きの特急に乗って壺阪山駅へ!

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
のどかな空気が流れる壺阪山駅

さて、それではいよいよ壺坂寺に向かいましょう!最寄り駅は、近鉄吉野線の壺坂駅。大阪から行く場合は、近鉄大阪阿倍野橋駅から吉野行きの特急に乗って向かいます。所要時間は約40分。ちょっとした小旅行気分が味わえます。京都方面から行く場合は、近鉄京都駅より橿原神宮前行きに乗って橿原神宮前駅にて吉野行に乗換え、壺阪山駅へ向かいましょう(特急で約70分)。

壺阪山駅からはタクシーかバスで向かおう

壺坂山駅についたら、壺坂寺へはバスかタクシーで向かいます。バスは1時間に1本か2本しかないので、私はタクシーを選択。駅前のタクシー乗り場でしばらく待って、やってきたタクシーに乗り込みました。壺坂寺までの10分程度の道のりの間、運転手さんの教養溢れる歴史トークで車内は大盛り上がり!こういう出会いも小旅行の醍醐味です。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
直前まで案山子のイベントが行われていたそうで、町のあちこちに案山子がいました。

山の上にある壺坂寺のスケールにビックリ!

タクシーを降りて見上げると、壷阪寺の敷地は想像を遥かに超えるスケールで広がっていました。入口に最も近いところには養護盲老人ホーム「慈母園」があり、本堂はその先の一番上にあるとのこと。入山料(大人600円)を納めて、早速「大めがね」を目指して進みます。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
巨大なわらじ

壷阪寺三重塔前で公開中の大めがねはこちら!

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!

さあ、いよいよお目当ての「大めがね」とご対面です!全長20mの天竺渡来大観音石像のお顔の大きさを 想定して作られたというスケールと、リアルな造形が不思議な不思議な存在感を放っています。どこか温かみがあって、まるで本当に観音様がそこにめがね置いたような気がしてきます。

「合掌してめがねの中をくぐってください」との指示通り、合掌してめがねをくぐってみます。なお、毎年10月18日には、大めがねの前で秋の眼病封じ祈願会・めがね供養会が行われます。使わなくなったメガネなどを供養していただけるそうですよ。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
合掌してくぐる筆者

せっかくなので「眼病封じ祈願」を体験

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
ご本尊の十一面千手観世音菩薩は、目がしっかりと開いているのが特徴的

せっかくなので、ご本尊である十一面千手観世音菩薩に「眼病封じ祈願」をすることにしました。私は視力は良いものの目に疾患を抱えているので、悪化しないように祈願します。本堂前にある木札に数え年と氏名を記入して、申込用紙と一緒に受付へ。木札を持って本堂に入ってご本尊に祈願したら、木札を真ん中でふたつに折り、納め札の方をご本尊の横にある木札かけに引っ掛けます。その後で受付に戻ると、眼病封じの御朱印と、もう一度お参りできる無料券がもらえます。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
祈願したら、ふたつに割って左側の納め札を本尊の横にかけます

御朱印をいただく際、自宅での木札の祀り方などを詳しく教えてもらいました。「眼病封じ祈願」でもらった木札は、翌年にお返ししないといけないなどのルールはないのだそう。病気が悪化しなければ、そのままずっと持っていてくださいということでした。

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
祈願する筆者

奈良観光にきたら、ぜひ壺坂寺まで足を延ばして!

「大めがね」というワードに惹かれてやってきた壺坂寺ですが、想像していたよりもずっとスケールが大きく、見どころも多いお寺でした。壺坂山から望む景色も素晴らしく、一度は訪れる価値のあるスポットです!「大めがね」の公開期間は10月1日~12月18日。この機会に、ぜひ大めがねをくぐって眼病封じ祈願をしに来てみませんか?

眼病封じの壺坂寺で、『大めがね』をくぐってきました!
本堂から望む絶景

壷阪寺

場所:〒635-0102 奈良県高市郡高取町壷阪3番地

開門時間:8:30~17:00(年中無休)

入山料:
大人(18歳以上):600円、小人(17歳以下):100円、幼児(5歳以下):無料
団体割引(大人のみ)31名以上:450円、51名以上:400円

※障がい者手帳をご提示の方は無料になります(障がい者1名様に付き添い介助の方1名様まで含む)

オフィシャルサイト:http://www.tsubosaka1300.or.jp/index.html

八巻綾(umisodachi)
テレビ局で営業・イベントプロデューサーとして勤務した後、退社し関西に移住。一児を育てながら、映画・演劇のレビューを中心にライター活動を開始。ライター名「umisodachi」としてoriver.cinemaなどで執筆中。サングラスが大好き。