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【めがねスポット巡り・前編】そうだ、目の神様を巡りに京都行こう!

【めがねスポット巡り・前編】そうだ、目の神様を巡りに京都行こう!

| 八巻綾(umisodachi)

祇園のど真ん中にある「目やみ地蔵」

小一時間ほどかけて眼力社に参拝した後、今度は一気に祇園まで移動します。
改装されて間もない京都市場南座の近くにあるのが、次の目的である「仲源寺」(ちゅうげんじ)にある「目やみ地蔵」。山全体が参拝エリアだった伏見稲荷とは対照的に、街中の一角にひっそりと佇むお寺です。

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着物姿で参拝している人の姿も。

お土産屋さんや飲食店が立ち並び、京都の中でも最も賑わっているエリア・祇園にある「仲源寺」。お店とお店の間に突然現れる入口から中に入ります。
敷地に入って正面に安置されている「目やみ地蔵」は、眼病で苦しむ人の身代わりになってくれると信仰を集めているお地蔵様です。

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元々は鴨川の氾濫をおさめてくれる「雨やみ地蔵」だったという説があるそうですが(転じて「目やみ地蔵」になったとか)、現在では目にまつわるお地蔵様として広く慕われています。

観光客で溢れている通りにふと佇んでいる「目やみ地蔵」は、うっかりすると見逃してしまうほどさりげないスポット。決して広くはない敷地ですが、そこだけ時間が止まったような穏やかな時間が流れていたのが印象的でした。
京都観光において祇園は外せないエリアですよね。祇園散策の途中に、ぜひ目やみ地蔵を訪れてみてください!

「西賀茂の弘法さん」神光院へ

続いて向かうのは、「西賀茂の弘法さん」として親しまれている神光院。東寺・仁和寺とともに「京都三大弘法」の一つにも数えられている神光院は、弘法大師空海ゆかりの寺院。
祇園の賑やかさとは打って変わって、閑静な住宅街の中に佇むこぢんまりとしたお寺です。

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本尊の弘法大師像は、大師42歳の時の自作と伝えられています。弘法大師がここで90日間の厄除け修行や眼病治癒の祈祷を行ったことから、眼病祈祷のお寺として知られるようになりました。

ちなみに、毎年7月には「キュウリ封じ」という厄病除けの祈祷が行われるのだそう。これも、弘法大師がキュウリに疫病を封じて病気平癒を祈願したことにちなんでいます。
なぜキュウリを用いたのかというと、なんでも、キュウリに病を封じ込めるというのは中国から伝えられた秘法なのだとか。

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神光院の境内は、小規模ながらもきちんと整えられていました。とても生活感があるお寺で、案内板などは最低限しかありません。伏見稲荷や祇園の喧騒とは正反対の静けさを満喫しました。

【めがねスポット巡り・前編】そうだ、目の神様を巡りに京都行こう!

こちらが本堂。残念ながら内部を見ることはできませんでしたが、熱心にお経を唱えながら参拝している方がいらっしゃいました。

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特に印象的だったのが、この参道の美しさ。秋に訪れると紅葉がとても綺麗なんだそうです。

いわゆる京都のメジャーなお寺では味わえないアットホームな空気が流れている神光院。参拝者も少なく、訪れている方々は真剣に祈っていらっしゃいました。
派手さはありませんが、脈々と地元に息づいてきたお寺の歴史を感じることができるスポットです。

前編 まとめ

想定外にハードな山登りで始まった京都・目の神様を巡るご利益ツアー。季節外れの猛暑に危うく心が折れそうになりつつも、がんばりました!

長い道程の先にある華やかな眼力社、祇園の喧騒の中ひっそりと佇む目やみ地蔵、中心部から離れた場所で静寂に包まれる神光院と、まったく異なる個性を持ったスポットを巡った前半。
私は早くも、有名どころを表面的に周っているだけでは知り得ない京都の奥深さに魅了されました。

さて、ご利益ツアーはまだまだ続きます。後編をお楽しみに!

※ 神蹟(しんせき):
かつて神様が鎮まっている祠(ほこら)があったところを、現在は「神蹟」と称している。

前編で巡っためがねスポット

◯伏見稲荷大社(眼力社)
〒612-0882 京都市伏見区深草薮之内町68番地
拝観料:無料
所要時間(お山めぐり):約120分

◯仲源寺(目やみ地蔵)
〒605-1273 京都府京都市東山区祇園町南側585-1
拝観料:無料

◯神光院
〒603-8836 京都府京都市北区西賀茂神光院町120
拝観料:無料

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