【伊藤美玲のめがねコラム】第88回「サングラス、今選ぶなら『ライトカラー』で」

まだまだ寒い日が続きますが、暖かくなる季節に向けサングラスを新調しようと考えている人も少なくないでしょう。とはいえマスクが必須となる現在、日常使いのサングラス選びには少し工夫が必要です。

「サングラス×マスク」姿の悩み

このコラムでは、これまで何度もサングラスについて触れてきました。サングラスは、眩しさや紫外線から目を守るために欠かせないもの。私自身、夏に限らずオールシーズン愛用しています。

ですが、現在はコロナ禍でマスクの着用が必須に。口元が隠れている状態を前提に、サングラスを選ばなくてはならなくなっているわけです。口元に加え、サングラスで目元まで隠れてしまうと、かなり怪しく見えてしまいますからね……。では、それを回避するためにはどうしたらよいのか。

眼鏡店への取材、そして自らいろいろ試した結果、“見た目の軽さを追求すべし”という結論に至りました。その方法は、大きく2つあります。

1:レンズカラーを薄くする

サングラスは、レンズカラーで印象が大きく変わります。目元の印象を軽くするためには、レンズのカラー濃度が薄い「ライトカラーのレンズ」を選ぶのが1つの方法です。目元が透けて見えれば表情がわかり、サングラス特有の威圧感が抑えられるということですね。

じつはこのコロナ禍での需要を受けて、既存の人気モデルにライトカラーのレンズを搭載したものを打ち出しているブランドが増えています。つまり、今ならライトカラーのラインナップが豊富ということ。お店でマスクをしたまま試着をして、目元の印象を確認しながら選んでみてはいかがでしょうか。

お気に入りのサングラスがあるのなら、レンズを交換してみるというのもアリでしょう。カラー濃度25%~35%ぐらいなら目元がしっかり透けて見えます。かなり軽快な印象となるので、これならクラシカルな黒縁などボリュームがあるフレームでも重たく見えません。

ちなみに私は、濃度25%のブルーと濃度35%のグリーンを愛用しています。これぐらいの濃度だと、室内や夕方でも視界が暗くなり過ぎず外す必要がないので、掛け外しの手間がありません。そのため、私は度付きで常用しています(夜間に車を運転する方は、レンズ濃度についてお店の人に確認を!)。

「サングラスにしては、レンズカラー薄くない?」と思われるかもしれませんが、25%でもカラーがあるのとないのでは大違い。日常的に眩しさから目を守りたいという人にはぜひおすすめです。

2:淡いクリアカラーのフレームを選ぶ

「そうはいっても、やっぱりもう少し眩しさを抑えたい!」と思う方もいるでしょう。たしかに夏の日差しには、もう少し濃い色のサングラスで対応したいところですよね。そんなときは、フレームの見た目を軽くするのが手。おすすめは、透け感のある淡いクリアカラーのフレーム。そう、フレームをライトカラーにするという方法です。

クリア系ライトカラーなら、フレームが肌の色に馴染むので重たい印象は無し。ある程度目元が隠れても、怪しくなりにくいというわけです。

上の写真は、可視光線透過率55%のレンズを搭載した私物のサングラス。レンズは先ほどのライトカラーより濃いけれど、フレームの印象は軽やかなので、マスクと合わせても怪しく見えていないと思うのですが、いかがでしょう?

それに、クリア系ライトカラーのフレームは昨年から引き続きトレンドなので、掛けるだけでお洒落に見えるのも嬉しい点。顔馴染みが良いためコーディネートしやすく、使い勝手も良いです。

もっと気軽にサングラスを楽しんで

いやはや、本当はマスク無しでサングラスを楽しめる日が来るのが一番いいんですけどね。
でも、「レンズ、もしくはフレームをライトカラーにする」という方法は、マスク対策のみならず、サングラスに苦手意識がある人にもおすすめしたい選択肢です。さらに、レンズもフレームもライトカラーにすれば、いっそう親しみやすい印象に。

見た目が軽ければ怪しくも見えないし、いわゆる“セレブ気取り”にも見えません。目元の表情を生かして掛けることができるから、めがねの延長のような感覚で楽しめるはず。
ぜひ、これからは“ライトカラー”で、気軽にサングラスを楽しんでみてはいかがですか?