【伊藤美玲のめがねコラム】第65回「私の夏めがね」
いや~暑い。
私が暑さを苦手としていることは、このコラムで何度も触れている通りです。
やっぱり暑いときは自然とサンダルを履きたくなるし、服も風通しの良いものを着たくなりますよね? そんな感じで、私は夏になるとつい手に取りたくなるめがねがあります。
それは、軽やかなメタルフレームです。
そう、“軽やか”ってところがポイント。普段めがねの重さはさほど気にならないし、フワっとしたかけ心地のものを進んで選ぶことはないのだけど、夏は話が別。汗でノーズパッドが滑るせいもあるのでしょうか。めがねの重さをいつも以上に感じてしまうんです。もしかしたら、夏は暑さ以外のストレスを極力無しにしたいと、体が訴えているのかもしれません。
ひと言で“軽いめがね”といっても、素材やデザインにはさまざまなアプローチがありますよね。私はチタン製で、とにかくラインが繊細なものが好きです。樹脂製のものも軽さに優れているけれど、私はメタル一択。夏はテンプルもリムも繊細なほど惹かれてしまいます。
あと、夏にその良さを実感するのが、クリングスパッドです。クリングス付きだと、鼻回りの風通しが良いような気がするんですよね(個人の感想です)。とくに顔から汗をかきやすい私は、目元や鼻元をしっかり覆ってしまうデザインだと、蒸発した汗が目元にこもってしまうような気がしてしまうんです。いや、サングラスの場合そうしたデザインのほうが日差しが防げるのはわかっているのですが……。
繊細なフレームの効能は、それだけではありません。繊細なら、見た目も涼やか。テンプルが細いと、横顔もすっきり見えます。先ほどから個人的な話ばかりで恐縮ですが、私は暑いとすぐ頬や目元が火照って赤くなってしまうので、カラーはシルバーや黒などシックなものを選ぶことが多いです。
ただ、顔回りがすっきりすると、全体的に寂しい印象になってしまうことも。シンプルで繊細なめがねは、コーディネートを間違えると単なる“地味めがね”に見えてしまいますからね。夏はTシャツ+ボトムスのみと服装もシンプルになりがちなので、イヤリングやバングルなどアクセサリーでバランスをとるようにしています。ターバンを使ったヘアアレンジなどもいいですよね。できないけど(泣)。
あとは、メイクにも気を遣って。フレームがシンプルなときは、アイメイクをちょっと濃いめにしたり、もしくはリップの色を強めにしたりして、顔回りが寂しくならないようにしています。
とまあ、ここまで個人的な夏めがねのこだわりを書いてきたわけですが……。季節によって服を衣替えするように、ちょっと季節感を意識してめがねを選ぶのも楽しいものです。
もちろん、夏=繊細なメタルというのは私個人のこだわりであって、“夏は服がシンプルになるからこそ、主張が強いフレームを選ぶ”というのも、アリでしょう。プラスチックなら、クリアカラーなんかもいいですよね。夏の日差しに映える、無色のクリアフレームなんてのも素敵です。私も極太のクリアフレームを、涼しい顔してかけることができたらなぁ……。
あぁ、妄想は広がるばかり。皆さんはこの夏、どんなめがねと過ごしていますか?