【伊藤美玲のめがねコラム】第95回「大きなめがねに小顔効果があるって本当?」
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「小顔に見せたい」。誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。それゆえ小顔に見せるメイクや髪型などについて語られた記事は多いわけですが、時々「大きなめがねには小顔効果がある」という内容を見ることがあります。はたして、本当にそうでしょうか……?
意識すべきは顔の大きさよりも…
自分の顔に対して、横幅がはみ出るほど大きいものを掛けたほうが、その対比で顔が小さく見える。大きなめがねに小顔効果があるというのは、多分こうした理屈なのでしょう。たしかに、つばの広い帽子をかぶれば小顔に見えるかもしれないし、襟ぐりの深いトップスなら顔回りがすっきり見えるかもしれない。
ですが、めがねの場合フレームと顔の大きさの対比だけで選ぶわけにはいきません。顔のパーツとのバランスも考慮する必要があるのです。百聞は一見に如かず。ということで、自分の顔で検証してみました。
いかがでしょうか。左が私の顔の大きさに対して適度な大きさのフレーム。右は少し大きめのフレームです。 右のほうがなんとなく顔がのっぺりしているし、目が小さく見える気がしませんか?
その理由は、目の大きさに対してフレームが大き過ぎて、フレーム内に余白が生まれていることにあります。顔の大きさばかりにとらわれるべきではないのは、このためなんです。
バランスの悪さが「似合わない」の原因に
細かく見ていきましょう。基本的にフレームサイズの縦幅は、眉からあごまでの長さの3分の1以内に収まるサイズだとバランスが良いと言われています。右の大きいフレームは、それよりも縦幅があるため、顔がもたっと間延びした印象になっています。これは、目の上下に大きな余白ができてしまっていることが原因です。
そして、横幅。ここでも意識したいのが目の位置です。これまた目のサイドに余白を感じるため、目が小さく見えるのに加え、顔幅がむしろ強調されているようにすら見えます。私の場合は左目と右目の間がやや狭めなので、余計に顔幅が強調されてしまっているのがわかるでしょう。
余白が多いとアンバランスな印象になり、「めがねは似合わない」と感じてしまう原因に。やはり似合うめがねを選ぶためには、まずサイズを意識することが重要なんです。
もちろん、大きなフレームを否定するわけではありません。このちょっと抜け感のあるアンバランスさをあえて楽しみたいという人もいるでしょう。実際、細身のオーバーサイズは現在トレンドの兆しを見せていますし、個性を演出することもできます。
ただ、純粋に「小顔になりたい」という目的で選ぶのであれば、オーバーサイズはあまりおすすめできません。ジャストサイズのほうが小顔に見えるし、目もぱっちり大きく見せることができるはず。というわけで、皆さんもめがねを買う際にはぜひお店で掛け比べて印象の違いをチェックしてみてくださいね。