【伊藤美玲のめがねコラム】第36回「子どものサングラス」
暑い。まだ梅雨入りすらしていないというのに、暑い……。
私は暑さが大の苦手です。とくに陽射しには、めっぽう弱い。屋外に出ているとすぐに顔が真っ赤になり、クラクラしてくるんです。小学生の頃、運動会や炎天下の朝礼で貧血によって何度倒れたことか……。
とはいえ、大人になりサングラスと日傘という強い味方を手に入れてから、少しはマシになりました。
子どもとのお出かけでは、なかなか日傘をさしていられないからサングラスが必須です。サングラスによってあのギラギラした真夏の視界が落ち着くだけで、体感温度まで幾分か低く感じられるような気がします(個人の感想です)。
でも、そんな時ふと思うのです。私がこんなにもツラく感じる陽射しに、無防備な子供を晒していて良いのかと……。子どもは背が低い分、アスファルトからの照り返しだって大人よりキツイだろうに、私だけサングラスをかけていて良いのだろうか……。
とりあえず子どもにサングラスを買ってみようと思ったんですが、そこで気が付いたんです。私は子どものサングラス選びについて、知識に乏しかったということに。
「眼鏡ライター」として10年以上仕事をしてきたなかで、子どものめがね選びについて取材はしたことがあったけれど、サングラスについては一度も取材をしたことがなかったんですね。
一方で、見た目の可愛らしさからでしょうか。子ども用のサングラスは、雑貨屋さんや子供服のお店でも簡単に買うことができる、身近なアイテムになっています。値段もピンキリで、100円ショップにまでサングラスがあったりする。
いくらUV400の表示があったとしても、100円では不安になってしまうもの。UV400の表示に嘘はなくとも、レンズが歪んでいるんじゃないかしら、などと思ってしまいます。じゃあ1000円なら安心? 5000円なら……? うむむ。判断材料は価格だけではないですよね。
レンズの性能のほか、掛け心地だって大切です。3歳の娘の鼻は、まだまだぺったんこ。この鼻にフィットさせるには相当パッド部分に工夫が必要なんじゃないかしら。それに、めがねをかけたことさえない子どもにかけさせることを思うと、軽さだって大事でしょう。
レンズもフレームも良いものを。そう思うけれど、あまり高いものを買っても外で遊んでいて壊してしまうかもしれない。もしかしたら、なくしてしまうかもしれない……。
と、いろいろ気になる点があるわけです。自分だったら様々なものを試してみようと思えるけれど、こと子どものこととなると、最短距離で正解に辿り着きたいと思うのが親のサガなのでありまして……。
というわけで、もう6月で遅きに失した感はありますが、子どものサングラス選びについてのモヤモヤを解消すべく、各方面に取材をしてみようと思っています。子ども向けのサングラスを取り扱っているめがね屋さんはもちろん、同世代の子どもをもつめがね屋さんや眼科の先生などの意見など、多角的にお話しを伺えたら、と。サングラス着用を推奨している幼稚園や保育園があったりしたら、話を聞いてみたいなぁ。
もちろん、その報告はこのコラムでさせてもらいますね! 「私はこう考えている」というめがね屋の皆さん、「こんなことも聞いてほしい」というパパさん、ママさん。ご意見いただけたら嬉しいです。
※プライバシーポリシーをご確認の上、項目すべてに入力後、送信ボタンを押してください。東京都生まれ。出版社勤務を経て、2006年にライターとして独立。メガネ専門誌『MODE OPTIQUE』をはじめ、『Begin』『monoマガジン』といったモノ雑誌、『Forbes JAPAN 』『文春オンライン』等のWEB媒体にて、メガネにまつわる記事やコラムを執筆してい る。TV、ラジオ等のメディアにも出演し、『マツコの知らない世界』では“メガネの世 界の案内人”として登場。メガネの国際展示会「iOFT」で行われている「日本メガネ大賞」の審査員も務める。