【iOFT2017】第21回 日本メガネ大賞2018 受賞式

先日開催された「第30回国際メガネ展 iOFT2017」にて、「第21回 日本メガネ大賞 2018」が発表されました。

「日本メガネ大賞」は、国内外のめがねメーカーが今秋冬に発表する新フレーム・サングラスの中から、デザイン・機能が最も優れた製品に贈られるめがね業界屈指のデザインアワードです。

今回のアワードでは30周年を記念して、従来の「メンズ部門」「レディース部門」「キッズ部門」「サングラス部門」「機能・技術部門」に加えて、「iOFT30周年特別賞」が設けられました。この賞は全部門の中から審査員が1製品を選ぶ賞になっています。

「めがね新聞」でコラムを連載する眼鏡ライター伊藤美玲氏も審査員として登壇。

それでは、各部門でグランプリを獲得しためがねと、「iOFT30周年特別賞」を受賞しためがねを紹介します!

メンズ部門グランプリ受賞【pls.pls.「PCB62 Col.04」 スギモトデザインスタジオ】

「PCB62 Col.04」はpls.pls.ブランドが送る「竹×セルロイド」シリーズの中で、初めてチタンコンビフレームを採用したモデルです。

シリーズの特徴である竹は、シノミ(モダンの先端)と、テンプル(こめかみを経由して、耳にかける部分)の裏側に施されています。

ウェリントンフレームの優しげな印象が、竹によってさらに有機的に広がったことが高く評価されました。合口(フロントとテンプルの合わせ部分)に新機能のU字クッションを装着したことで実現した、かけ心地の良さも受賞のポイントということでした。

審査員の多摩美術大学プロダクトデザイン学科長 和田達也氏からスギモトデザインスタジオ 杉本早見氏へトロフィーが授与されました。

レディース部門グランプリ受賞【lafont「AIDA 2040」 (株)イワキ】

「AIDA 2040」は、丸みのあるレンズと、メタルのラインで縁取るように描かれたブロウ(眉)が印象的なフレームです。審査員から「クラシカルスタイルの新たな表現」と評されました。

ブロウ部分はエッチングでカラーを拭き取り、ダブルカラー仕様に。
個性的なデザインを、上品なラインと柔らかなカラーリングで上品にまとめあげた点も高く評価されました。

審査員の眼鏡ライター 伊藤美玲氏からlafont ラファエル・ラプー氏へトロフィーが授与されました。

キッズ部門グランプリ受賞【SWANS「GUARDIAN-S」 山本光学(株)】

SWANS「GUARDIAN-S」は子どもの目を守り、安全なスポーツ環境を提供するためにつくられた、小学生を対象にしためがねです。

目とめがねの接触部を抗菌仕様にしているため、衛生面にも優れています。

クッション性、耐久性、衛生面への配慮など、あらゆる機能を備えている点が高く評価されています。審査員からは「複雑な異素材の結合も美しく、ファッション性も高いプロダクト」と評されました。

審査員の多摩美術大学プロダクトデザイン学科長 和田達也氏から山本光学株式会社 石浦保氏へトロフィーが授与されました。

サングラス部門グランプリ受賞【LINDBERG「LINDBERG Sirius titanium」 LINDBERG】

「LINDBERG Sirius titanium」 は、現在特許申請中の独自のインナーリム構造で、レンズの交換を可能としたフレームです。フレームの色を交換することで、同じデザインのままガラリと印象を変えることができます。単焦点や遠近両用レンズと交換することも可能。

インナーリム構造の独自性と、指先ひとつでレンズを簡単に交換できる便利さが高く評価され、受賞にいたりました。

審査員の「モード・オプティーク」編集長 松崎薫子氏からLINDBERG クリスティーナ・サム氏へトロフィーが授与されました。

機能・技術部門グランプリ受賞【プロジェクト ゼロ「プロジェクト ゼロV9」 パラサイトデザイン/(株)エイトオプティク】

「プロジェクト ゼロV9」の3Dプリンティング技術でつくられたカラフルで軽量なフロントが、見るものの目を奪います。そのフロントとステンレス製のテンプルがネジを使わない独自構造のヒンジでつながれています。

今後、3Dプリンタ技術がめがねにもたらす可能性と、ヒンジ部分の工夫が高く評価されました。

審査員のプロダクトデザイナー・大阪芸術大学教授 澄川伸一氏からパラサイトデザイン フーゴ・マルタン氏へトロフィーが授与されました。

IOFT30周年特別賞受賞【Ptolemy48「Vintage Celluloid VC-049」 (株)トレミー48

「Vintage Celluloid VC-049」 は、加セルロイド生地にチタンリムを埋め込むという難易度の高い加工が施されています。テンプルは芯を使わないノー芯方式を採用。丁番(レンズを囲む部分とテンプルをつなげている部品)は、鋲で固定するカシメ方式が採用されています。

オーソドックスなフォルムとハイレベルな技術をさりげなくまとめあげている点、トレンドを意識したブルーカラーを美しいグラデーションで仕上げた点が評価され、受賞にいたりました。

審査員のプロダクトデザイナー・大阪芸術大学教授 澄川伸一氏からPtolemy48 堀一彦氏へトロフィーが授与されました。

IOFT30周年特別賞を授与されたPtolemy48デザイナー堀一彦氏がスピーチで、多くの鯖江の職人たちの技術のたまものとして今回の作品が完成したとおっしゃっていたのが印象的でした。

「めがね新聞」では、後日iOFT2017のレポートを掲載予定! その中で、「日本メガネ大賞2018」を受賞した「pls.pls.」「lafont」「プロジェクトゼロ」についても取材してきましたので、お楽しみに!!