運転免許返納後もアクティブに! めがねをお得に買えちゃう奈良県警の取り組み
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急速に少子高齢化が進んでいる日本で問題となっている事のひとつに、高齢者による自動車事故が挙げられます。アクセルとブレーキの踏み間違いなどが原因で、ときに重大な事故が起こっているのは皆さまもご存知の通り。
しかし車が唯一の交通手段という、車が無いと生活することが難しい地域も多いため、この問題をすぐに解決する事は難しいのですが、高齢運転者の交通事故防止のひとつの対策として推奨されているのが、「運転免許の自主返納」です。また各自治体では、免許を返納をした人には公共交通機関の利用を無料にする特典を設けるなどの工夫をしています。
さまざまな自主返納特典の中でも、このたび奈良県警が発表した特典は、めがね新聞としても見逃せないものでした! いったいどのような内容なのでしょうか?
高齢ドライバーへのメッセージが込められた、奈良県警の粋な計らい
奈良県で昨年起きた交通事故のうち、約22%が高齢ドライバーによるものだったのだそうです。これをうけて、奈良県警は先日、県内でめがね販売店・眼鏡市場13店舗を展開する「株式会社メガネトップ」とある協定を結びました。
それは、65歳以上の人が運転免許証を自主返納したあと申請者に交付される「運転経歴証明書」を提示すれば、メガネトップの商品が5%の割引きになるというもの。めがねや補聴器などを割引価格で購入することができるのです!
奈良県警の桑原交通部長は、「めがねや補聴器は、免許返納後の高齢者が活発に活動するために必要なアイテムなので、今回の支援は非常に心強い」とコメント。高齢者の方が車を運転できなくなる事によって今までの行動範囲が狭まり、気持ちが沈んでしまうなどの精神的な影響が考えられますが、この取り組みは「めがねや補聴器を新調して気持ちも新たに、再びアクティブに過ごそう!」と考える、なんとも粋な特典ですね!
運転免許を自主返納するにはどうすればいいの?
運転免許証の自主返納を希望する方は、まず各都道府県警察が指定した運転免許センターや警察署に行って、現在取得している免許のすべてを取消す「全部取消し」を行います。一例として、奈良県で案内されている手続きをご紹介します。
手続きに必要なものは本人による申請の場合は、申請手数料(1100円)、本人確認書類(免許返納時と同時申請の場合は不要)が必要です。
代理人による申請も可能ですが、奈良県の場合は本人の親族(三親等内の親族または同居の親族)等か、施設等の職員(本人が入院または介護施設等に入所している場合)と限定しており、本人確認書類などの他に委任状も必要となります。
ここで注意が必要なのは、運転経歴証明書の申請ができる方が、免許を自主返納した日から5年以内で、その上、免許を取得されていない方という条件があることです。
今回ご紹介した割引などの特典を受ける際には、この「運転経歴証明書」が必要になります。
奈良県警以外の警察でも様々な特典が紹介されているそうなので、お住まいの地域の警察署のホームページをぜひ調べてみてくださいね!