なん…だと…? 網膜に直接投影!? QDレーザのVISIRIUM®︎(ビジリウム)テクノロジが、視覚を新たに定義する!

21世紀になったというのに、車は空を飛んでいないし、我々は気軽な宇宙旅行にも行けません(某社長が実現させそうではありますが)。まだまだ昔夢見た未来はこないのかなあ……なんて思っていたら、アイウェアの分野でとんでもない技術開発が進んでいました。ズバリ、「映像をレーザで網膜に照射する」。え?何を言っているのかわからない?解説しましょう。

レーザを網膜に直接照射!視力やピント位置に左右されない「見る」革命


画期的な技術の名前はVISIRIUM(ビジリウム)テクノロジ®︎。株式会社QDレーザが研究・開発した超小型レーザプロジェクタによる網膜投影技術で、すでに「RETISSA®︎Display」として市販化されています。
「RETISSA®︎Display」は、サングラスのような形状のディスプレイと、本体であるコントローラユニットという構成。超小型プロジェクタからの微弱なレーザ光が瞳孔の中心でいったん収束し、網膜へと投影されるという仕組みです。水晶体の状態に影響を受けにくいため、視力やピント位置に関係なく、鮮明な映像を見ることが可能に。どんなに視力が低くても、網膜にレーザを照射することができる状態でさえあれば、くっきりと「見る」ことができるわけです。

VISIRIUM®︎テクノロジ

簡単にいうと、「水晶体や角膜をすっとばして、網膜に直接映しちゃえ」ということ。「見る」という概念そのものを根底から覆す、革命的なテクノロジー!それが、VISIRIUM®︎テクノロジなのです。

SF映画のような未来は意外とすぐそこに!?

「肉眼の映像」と「投影した映像」を、ボケることなく重ねて見ることができるのも、「RETISSA®︎Display」の大きな特徴。VISIRIUM®︎テクノロジについて考えれば考えるほど、夢の未来のイメージが湧いてきませんか?視力改善や視覚支援といった医療・福祉面での活用はもちろん、カーナビを表示し続けながら運転、映像で手順を確認しながら作業、資料を表示させながら会議などなど、すぐに実現できそうなことも沢山ありそうです。

当然、通信機能が備われば、歩きながらテレビ電話で誰かと会話することだってできるでしょう。もっと技術が進んで立体的な映像を投影できるようになれば、演劇のライブビューイングも臨場感抜群でしょうし、お互い自分の部屋にいながらにして、まるで相手が家に訪問してきたかのように会話することだって……おおお、映画『マイノリティ・リポート』のような未来は意外と近いような気がしてきました!

VISIRIUM®︎テクノロジを開発したQDレーザは、開発者に向けた研究やビジネス化活動支援のために、「MERITコンソーシアム」という団体もつくっています。「MERITコンソーシアム」では、様々な企業があらゆる分野でVISIRIUM®︎テクノロジを生かしビジネス化させるべく、情報交換・応用の検討を行っています。すでに、スカパーJSATはVISIRIUM®︎テクノロジを使ったロービジョン向けサービスのデモシステムを発表。視力に関係なくテレビを見られる世界は、すぐそこ。これからもVISIRIUM®︎テクノロジから目が離せません!

【商品情報】

※製品には右目および左目モデルがあります

◯RETISSA®︎Display
消費電力:6W(ACアダプタ駆動時)
バッテリ駆動時間:約100分
外形寸法:アイウェア部 161×44×195mm/コントローラ部 80×31×160mm
重さ:アイウェア部 約 60g/コントローラ部 約460g
入力信号:HDMI(1080P)
入力端子:HDMI-mini(タイプC)
水平視野角:約26度
投影解像度:1024×600(WSVGA相当)
更新レート:60Hz

※安全性について
本技術に使用しているレーザの出力は、レーザの安全に関する国際/国内規格(IEC60825-1/JIS C 6802)もしくは米国FDA(食品医薬品局)の基準 (21CFR1040.10)においてクラス1に分類されます。(クラス1のレーザは目に入れても害がない強さと定義されています。)

※医療機器について
前眼部ロービジョンに対する視力改善を意図する機種は医療機器として開発を進めています。未承認であり、販売・頒布はできません。

株式会社QDレーザ公式サイト:https://www.qdlaser.com