めがねの印象って、思っている以上に人の心に焼付くものです。

例えば、何年も前の学生時代の話をしていても、「ほら！ あのめがねの子いたじゃない？」っていうセリフよく出てくるじゃないですか。ヘビーめがねユーザーの人（寝る時間とお風呂の時間以外365日ずっとめがねをかけている人）は、人生の中で一度は「めがねの人」「めがねの子」「めがねくん」「めがねさん」…と呼ばれた覚えがあるはずです。

髪が短いショートヘアー、だから「ショートちゃん」。髪が黒髪、だから「黒髪くん」って、そう呼ばれてもいいはずなのに、そういう呼ばれ方はなかなかされない。でも、もっと多い割合でいるはずなのに「めがねくん」「めがねさん」はあるんです。

そのぐらい、めがねって人の記憶に残るんですね。

かけている人自身が予想するより強烈に、人の印象を集約して刻み付けるアイテム……「めがね」。

今回は髪型や洋服は変えず、めがねのみでどれだけ印象が変化するのかを、美容室“I WANNA GO HOME CONCENT”店長のこわしやすひこが検証したいと思います。

めがねだけで、これだけ変わる「人のイメージ」

①

今回試しためがねフレームの中で、一番「めがねくん」と呼ばれやすいめがねでしょう。

めがねの印象の強弱は、間違いなくフレームの太さに左右されるところが大きいです。「めがね感」をガツンと出したいときには、太いフレームを選ぶことをおすすめします。

「ニックネーム めがねくん」

最もめがねが主張するタイプのフレームです。

②

シルバーフレームの出すクール感…これはKING OF COOLのフレームですよね。

TVドラマなどに出てくる、仕事のできる無口な医者役はほぼ8割方、このタイプのめがねをかけている気がします。

クール、冷たい、プロフェッショナル、できる奴、無口…若干のいやらしさ…そんな言葉が似合う雰囲気をこのフレームで演出できます。

③

大村崑……「めがねさん」の代名詞というと、昭和生まれはどうしてもこの人の名前を出したくなります。

以前の「【女性編】めがねフレームの太さでこんなにも印象が変わる!! 」でも紹介しましたが、「黒髪＋明るい色のフレーム」はバランスが悪い印象を与えがちです。

めがねだけが浮いて見えてしまうことを利用し、強いインパクトを与えることが可能ともいえます。

他人にインパクトを残したい人には、おすすめの手法です。

「おもしろそうな人に見せたい」「とにかく印象に残りたい」「ちょっとふざけた雰囲気で臨みたい」そんなときはいいかもしれませんね。

④

気持ちの良いバランスです。

迷ったらこれにしましょう大賞です。

クールといわれれば、クールに見える。甘さがあるといわれれば、そう見える。

見る人の捉え方によって、印象を変えることができるフレームです。バランスがとれているから、そういうことが可能なのでしょう。優等生なフレームです。

ただ、無難です。人と違った個性、インパクトという意味では少し物足りなさを感じることもあるかもしれません。

⑤

この男性モデルの顔の大きさには、少しフレームが大きすぎる感じがします。

それによって与える印象は「かけ慣れてない感」。

いまファッションの世界でよく使われる「こなれ感」という言葉があります。「こなれた感じ」の方がおしゃれという意味です。

このめがねとモデルのバランスは、「こなれ感」の反対側にあるように感じられます。

日本人の顔は目と耳の幅が狭いので、このタイプのフレームでバランスをとるのは難しいことが多いです。

⑥

③のめがねとフロントの形は同じですが、黒みがはいることによってグッと締まった印象になります。

最近の流行である「大正ロマン感」が出ます。

フレームの色が変わるだけで、こんなにも雰囲気が変わることをしめすいい例です。

⑦

④のめがねの形に近いフレームですので、同様にバランスはとてもいいと思います。

フレームの素材の柔らかさが④よりあるので、マイルドな印象が増すと思います。

優しい印象を与えたい場合は、④よりこちらのフレームをおすすめします。

「同じ髪型」「同じ服」「同じ顔」「同じ角度」……違うのは「めがね」だけ…

にも関わらず、相手に与える印象はこんなにも変わってきます。

めがねって、かけている本人にはあまり見えないんですよ。
鏡を通してしか見えないんです、本人からは。

意外と自分自身ではわかっていない「めがねが与えるイメージ」の参考にしてみてください。

めがねで自分の印象を演出できるっておもしろいですよね。

ではまた。