【日本メガネベストドレッサー賞】立川志らくさんインタビュー「めがねは気持ちの切り替えスイッチ」

「第32回 日本メガネベストドレッサー賞」を文化界部門で受賞された落語家の立川志らくさんに、「めがね新聞」がインタビューしてきました!

落語家でありながらも、コメンテーターとして歯に衣着せぬコメントが世間からの共感を呼び、この秋からはTBSの朝の情報番組『グッとラック!』で司会を務めるなど、さまざまなジャンルで幅広く活躍されている志らくさん。

「めがねをかけてからはぐんぐん仕事運が上がり、めがねは最高のラッキーアイテムだ」と話すほど、今ではめがね愛を公言する志らくさんに、めがね姿がトレードマークになった理由や、愛用しているめがね、これから挑戦したいめがねなどのお話を伺いました。

着物にめがね姿は偶然の産物だった?

立川志らくさんといえば「着物+めがね」というイメージを持っている方が多いと思いますが、受賞スピーチでおっしゃっていたように、テレビに出演されるようになって最初の頃はめがねをかけていなかったそうですね。

志らくそうなんですよ。プライベートはめがねで過ごしていたんですが、TBSの『ひるおび!』にレギュラー出演が決まり、テレビに出る時はコンタクトレンズを入れるようになりました。

なぜテレビ出演の時はコンタクトに変えていたのでしょうか?

志らく当時は自分で、めがねが似合わないと思っていたんですよ。でもある日結膜炎になってしまってね。それで、やむを得ずめがねをかけて出たんです。そうしたら共演している恵俊彰さんたちが「師匠、めがね似合っているよ!」と言ってくれたり、視聴者からもSNSで「めがね姿がおしゃれでした」とか「そのめがね、どこで買ったんですか?」とか、予想外の反響があったんです。

目が治ったらコンタクトに戻そうと思ってたんですが、そういった声をいただいたので「ひょっとして、めがね姿もいいものなのではないか?」と思い始めました。

ご自身ではめがね姿にネガティブなイメージを持っていたのが、周りの人達からの印象は全く逆だったんですね! 今ではすっかり着物にめがね姿が定着しています。

志らく本当におかげさまで。でも、落語で高座に上がる時は決まりとしてめがねを外すんです。すると、めがねをかけてない男が出てくるもんだから「この男は誰だ?」とお客さんがザワザワして、会場が一瞬変な雰囲気になるんです(笑)。

サイン会があった時はおばちゃんに「今日はめがね姿じゃないの?」って残念がられてね。それでめがねをかけたら「ようやく志らくさんになった」と言われる始末(笑)。最近はそういう現象がよく起きていますね。

志らくさんのめがね姿を、みなさん期待しているんですね(笑)。落語ではめがねを外し、テレビではめがねをかけている志らくさんですが、そうすることによって気持ちが切り替わるということもあるのでしょうか。

志らくありますね。普段は着物も着てないから、着物を着ると落語家のスイッチが入るし、テレビに出演する時にかけるめがねをいくつか用意しているんですが、それをかけて着物を着ると「テレビだな」ってスイッチが入る。そう体が覚えるようになりましたね。

かけてみないとわからない、めがねの魅力

今日かけていらっしゃる黒縁のボストン型のめがねは、着物姿にもすごく似合っていますね。

志らくこのめがねをかけるのは、自分の中でゲン担ぎになってるんです。以前、ある番組の収録で「あんまり面白い話ができなかった」と少し反省する日があって、試しにこのめがねに変えてバラエティ番組に出てみたらトークがすごくうまくいってウケたという事があったんです。それ以来、笑いを取りたいバラエティ番組ではこのめがねをかけていますね。

めがねがお守りのようにもなっているんですね。ちなみに、そのめがねはどこで選ばれたんですか?

志らく東京にある「銀座グランパグラス」というめがね屋さんです。以前はめがね姿で人前に出るつもりはなかったので、安いラウンド型のフレームのめがねをかけていました。でも先ほどお話しした事がきっかけで今のめがね姿が定着したので、お店の人に「同じようなめがねを探してほしい」とお願いして、私のイメージに合うめがねを4、5本ほど選んでもらって、そのうちの一本です。中にはフランスから取り寄せてくれためがねもあるんですよ。

日本の鯖江、イタリアのベッルーノと並び、フランスにはジュラという世界の3大めがね産地があります。お店の方のめがねに対するこだわりが感じられますね。今日はiOFTの展示ブースでも、数多くのめがねやサングラスをご覧になられたと思います。気になるめがねはありましたか?

志らくデザインがおしゃれなめがねやかけ心地が良いめがねなど、素敵なめがねがたくさんありましたね。そのなかでもスクエア型フレームのめがねが気になりました。

プライベートではラウンド型やボストン型などの丸みのあるフレーム以外のものもかけられるんですか?

志らくいやいや、丸いフレームのめがねしか持っていないんです。かみさんに「あなたは乱暴なことを言うから、めがねくらいは丸い方がいい」って言われていたし(笑)、自分でもそういうめがねしか似合わないと思っていましたからね。でも、展示ブースでスクエア型のフレームのめがねを実際にかけてみたら「案外しっくりくるな」と。めがねは実際にかけてみないとわからないな、丸いフレームにこだわらなくてもいいのかもしれない、と思いました。

実際にかけてみることで、めがねの新たな魅力を発見することができたんですね! 今後は、どんなタイプのめがねに挑戦したいですか?

志らく今は黒縁のフレームのめがねをかけることが多いので、いつかシルバーのラウンド型をかけてみたいですね。でも、かみさんには「あんたがシルバーフレームのめがねをかけるとおばちゃんみたいな顔になる」って言われるんです(笑)。

そんなことはないと思いますよ(笑)。

志らくでも、今日展示ブースでそういっためがねをかけたら不思議なもので「あれ、おばちゃんぽくならないな」って思えたんです。素材や作りなど、とても質の良いめがねで、一見似たようなめがねでも、かけてみると全然違うものなんだなと思いました。なのでスクエア型のフレームの前に、まずはシルバーのラウンド型のめがねに挑戦したいと思います。

取材を終えて

思いもよらない出来事からめがね姿が定着し、そこから活動の場が広がったと語る志らくさん。きっと神様が「そのありあまる才能をもっといろんな場所で発揮してほしい」と考え、その思いを志らくさんのめがねに宿したんじゃないか。終始笑いの絶えない取材を通して、(全くの想像ですが)そう感じました。

志らくさんが挑戦したいと語ったシルバーフレームのめがね姿を見られることを楽しみに、これからの活躍にも注目しています!
立川志らくさん、ありがとうございました!

【写真】 田島雄一

立川志らく(たてかわ しらく)


1963年東京都生まれ。
1985年立川談志に入門、1995年真打昇進。現在弟子19人を抱える。
落語家、映画監督、映画評論家、劇団主宰と多彩に活動。
TBSテレビ「グッとラック!」MC、「ひるおび !」コメンテーターと月曜から金曜まで帯番組をつとめる。
落語大全集、志らく独り会ほか、全国でも独演会を定期開催。第73回(平成30年度)文化庁芸術祭大衆演芸部門優秀賞受賞。
「男はつらいよ50 お帰り 寅さん」に出演、12/27公開。