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めがねは「似合う」から一旦離れて探すべし! 森一生さんインタビュー【グラスフィッター】

めがねは「似合う」から一旦離れて探すべし! 森一生さんインタビュー【グラスフィッター】

| めがね新聞編集部

確かに、ドラマなどを見ていて、めがねをかけたキャラクターなのに、かけ慣れている感じがでていない人物って多いですよね。

森一生そうですね。ドラマなどは普段めがねをかけていない人が、かけるときが多いので。そういうことがないように、僕がきちんとフィッティングしたいなと思いました。

テレビドラマのグラスフィッティングだと、どういう流れでめがねを見立てするんですか。

森一生いろいろなパターンがありますが、まずは出演者と作品の内容を伝えてもらい、ある程度衣裳のイメージを教えてもらいます。それを踏まえて衣裳合わせなどで、めがねをかける出演者、プロデューサー、監督と一緒にめがねを選んでいきます。めがねが決まったら、かける人に合わせてフィッティングします。

そのような仕事の流れは、どうやって学ばれたんですか。

森一生師匠がいなかったので、そこは苦労しました。スタイリストやヘアメイクという職業だと、師匠がいて、その人のアシスタントとしてつくことで仕事の流れなどを学んでいきます。僕は誰もいなかったので、仲のいいスタイリストさんやヘアメイクさんに教えてもらい、業界のマナーやルールを学んでいきました。ゼロから一人で学んだので、その頃のことは強く印象に残っています。

「めがね難民」から脱するために、めがね経験値をあげよう!

三越や阪急などで、めがねのコーディネートイベントにも出演されていますが、どのようなことをされているんですか。

森一生グラスフィッターという仕事をしている森一生として、取材を受けたりテレビに出演したりと、メディアに出させて頂く機会があります。そのようなことを通して僕の存在を知り、僕にめがねをコーディネートしてほしいと希望された方がご来店されて、だいたい一人40分くらいかけてお見立てするというイベントです。

めがねをコーディネートしてもらう機会ってなかなかないですもんね。

森一生めがねは服や靴に対して、圧倒的にコーディネートする経験値が少ないアイテムなんです。だから成功体験が少ないので、めがね選びって難しく感じてしまうんです。めがね業界では、そういう人をよく「めがね難民」と称しています。

「めがね難民」!! 私も「めがね難民」の一人です…。

森一生僕は経歴上、人より経験があるのでアドバイスをさせて頂いていますが、それも100点のめがねを探すということではなくて、めがねといい出会いをするためのお手伝いをさせて頂いているという感じです。

めがねは「似合う」から離れて探すべし! 【グラスフィッター】森一生さんインタビュー

森さんのブログでも、めがねは「似合う」ものを探すことから一旦離れて、「TPO」や「他人に与える印象」を重視する方法をとった方がいいと書かれていましたね。「似合う」から離れるということは、驚きでした。

森一生「似合う」は、=「見慣れている」になるんですよね。

その通りですね…。

森一生一回「似合う」を忘れて、「自分がどうなりたいか」というコンセプトを考えてから選ぶ方が選びやすいんです。

めがねは名刺代わりになるアイテムですもんね。自分をどう印象付けたいかをまずは考えると…。

森一生例えば、優しいイメージで見られたいのに、細くて四角いめがねを選ぶと逆方向のイメージになってしまいます。「どういう自分になりたいか」ということを考える。イベントでも、まずはそれを聞いています。めがねは自分を演出する道具でもあるんです。顔の上にのせるものなので、それによって変化が出るのは当然です。どう変化させたいかを考えてみてください。

めがねを見て「似合う」ものを選ぶのではなく、まずは自分のコンセプトを考えてからめがねを選ぶんですね。

森一生500円のめがねでもいいので、たくさんめがねをかけてみると、経験値があがって、どんなめがねを自分がかけたいかがわかってくると思います。

今は、アパレルショップでもめがねが販売されていますもんね。

森一生めがねは「目が悪い人が視力を矯正する」という機能をもった道具です。だから、最初は目が悪い人しかめがね屋さんに行きませんでした。ネカディブな気持ちで行くことが多かったので、「めがね屋さんがおもしろい!」というイメージがなかなかつきにくいんですね。今は、めがねがファッションの一部として定着してきているので、そういう部分もどんどん変わってきていると思います。

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