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レスザンヒューマンチーフデザイナー甲賀潤さんインタビュー(前編)

レスザンヒューマンチーフデザイナー甲賀潤さんインタビュー(前編)

| めがね新聞編集部

2002年にスタートしためがねブランド、レスザンヒューマン(less than human)はそのデビュー当時から既存の常識を覆すようなめがねを展開し続けています。その独特な個性は、例えるならめがねにブランド名がなかったとしても一目で「これはレスザンヒューマンだ」とわかるほど。

今回はレスザンヒューマンのチーフデザイナーである甲賀潤さんにお話をうかがいました。

めがねについて

レスザンヒューマンチーフデザイナー甲賀潤さんインタビュー

初めてめがねをかけたのはいつですか?

甲賀潤小学校5年生くらいでした。

めがねは自分で選ばれたんですか?

甲賀潤子ども用のめがねがすごく少なくて、選択肢がなかったです。セルロイドのウエリントンで、「黒か茶」か「黒とクリアの2カラー」か「茶とクリアの2カラー」か…そういう時代でした。シャイな子どもだったので、「これがいい」とかあんまり言えなかったというのもあるんですけど。

それから子ども時代はめがねをかけて過ごされていたんですか?

甲賀潤中学校の途中までは、要るときだけかけるというスタイルで。だんだん悪くなるに従って始終かけるようになりました。最初はすごく嫌でしたね。

どうしてですか?

甲賀潤みんながかけているもんじゃないから、恥ずかしいんですよね。小学校くらいだと「わー!めがねかけたこいつー!」みたいになって(笑)。

たしかに(笑)。

甲賀潤数年前ですけど、“レスザンヒューマン”で子ども用のめがねができて嬉しかったですね。子どもがめがねを嫌いにならないようなめがねが作れたらなーと思っていたので。

めがねをする時のコーディネートで意識するポイントはありますか?

甲賀潤色的に面白いのは使っていないので、TPOというか例えば、お葬式に白いめがねをかけていくのは止めましょうとかそういう感じです。あまりにも場にそぐわないのは止めておこうかなっていう意味では気をつけています。

仕事関係で初対面の相手の場合は、相手が期待する姿かそれを裏切る姿。例えばここで私がごく普通のめがねをかけて現れたら、ちょっと拍子抜けするじゃないですか。なので今日はこれくらいにした方がいいのかなと。

まさにTPOを考えて?

甲賀潤普段は考えてないですけどね。近所に買い物に行くときは寒くないのとかですね(笑)。

デザイナーになるまで

めがね業界に入ったのは大学卒業してからですか?

甲賀潤そうですね。新卒で5年くらいめがね屋に勤めてました。

新卒でめがね屋さんで働こうと思ったのはなぜですか?

甲賀潤受かったから(笑)。めがね会社を受けた理由は目が悪かったから「便利かも」というくらいで。

めがねが好きとかではなく?

甲賀潤そうです。常時かけていましたし嫌いではなかったけど、めがねでおしゃれとか演出するとかは考えなかったですよ。当時は車とかバイクのレースが好きだったので、就職活動してみて受からなかったら1年くらいバイトして筑波サーキットでやっているフォーミュラカーみたいな車を買ってレースをやろう、受かったら諦めようと思ってたら、受かっちゃったんです(笑)。

じゃ、もし受からなかったらレーサーになっていたかもしれないですね。

甲賀潤まぁ、なれないでしょうけど、なったかもしれない(笑)。

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