【そのままにしていませんか?】さあ、あらためてドライアイや眼精疲労について学んでみよう。
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あなたは今、何を使ってこの記事を見ていますか? スマートフォン? それともPC? 私のスマホについている、スマホ画面を見ている時間を週間レポートでお知らせしてくれる機能によると、私は1日に平均して4~5時間もスマホを見ているのだそうです。
これにPCでの作業時間やテレビ視聴時間、さらに映画館でスクリーンを見ている時間を加えると、体感的にはほぼ一日中なんらかのスクリーンを眺め続けていることになりそうです。
どうりで、ずっと目が乾いていて、毎晩目が痛くなるわけだ……私の目は間違いなく眼精疲労状態にあるといえるでしょう。さらに過去には、眼科で「ドライアイ」と指摘されたことも。
この記事を読んでいる皆さんの目も、もしかしたら私と同じような状態かもしれませんよ? 目を健やかに維持するために、あらためてドライアイや眼精疲労対策について一緒に考えていきましょう。
まずはドライアイについて。そもそもドライアイって何?
日本眼科学会によると、ドライアイとは「涙の分泌量が減ったり、量は十分でも涙の質が低下することによって、目の表面を潤す力が低下した状態」です。要は、涙の量が減って、目の表面が乾いている状態ですね。
人間の目は、基本的に常に涙で潤っているようにできています。涙腺でつくられた涙は、瞬きによって目の表面にいきわたり、目を保護します。
分泌された涙は、一部は蒸発して一部は涙点から鼻の奥に排出されます。ドライアイの場合、涙自体の成分バランスも不安定になるため蒸発しやすく、結果的に目の表面に傷がつきやすくなってしまうのです。
ドライアイの症状は、乾燥だけではありません。目の痛みやまぶしさなどの不快感や、視力の低下なども引き起こします。
「目が乾いている実感はないから自分は大丈夫!」と思っているそこのあなた!あなたもドライアイではないとは言い切れないですよ?まずは、チェックしてみましょう。
チェック ドライアイ!
①次の項目で該当する症状はいくつあるでしょうか?
□目が疲れる
□目が乾いた感じがする
□ものがかすんで見える
□目に不快感がある
□目が痛い
□目が赤い
□目が重たい感じがする
□涙が出る
□目がかゆい
□光を見るとまぶしい
□目がごろごろする
□めやにがでる
②10秒間チェック
10秒間瞬きをせずに目を開けていられますか?
いかがでしたか?自覚症状で5項目以上チェックがあった、もしくは10秒間まばたきを我慢できなかったらドライアイの可能性があります。急に不安になった方も多いのでは?
ドライアイになる主な原因は?
スマホやPCを見続けて瞬きの回数が減ることは、ドライアイの大きな原因となります。しかし、問題はそれだけではありません。
例えば、加齢によって涙の分泌量や質が低下したり、喫煙によって涙の状態が悪くなるなど、ドライアイには様々な原因が考えられます。
また、男性よりも女性の方が、裸眼やめがねの人よりもコンタクトレンズを使用している人の方が、ドライアイの割合が多いことも知られています。
オフィスワーカーの3人に1人、日本人の約800~2200万人がドライアイだといわれている今、目に違和感や不快感を持ったときに眼科を受診することが大切です。
涙の量や安定性、目の表面の状態を見る検査を行いますが、いずれの検査も比較的短時間で済み、強い痛みもありません。
ドライアイと診断されたら、点眼などで適切な治療を受けて目を健康な状態に戻しましょう。
突然視力がなくなるなどハッキリした症状がない分、ジワジワと目の状態が悪くなってしまうのがドライアイ。日ごろから自分の目について意識することが大切です。
眼精疲労対策は? キーワードは「ブルーライトカット」
スマホやPCの長時間使用がもたらす弊害は、ドライアイだけではありません。眼精疲労や睡眠障害、さらには眼疾患の発症を引き起こす可能性もあります。
その大きな原因となるのが、パソコン、スマートフォン、LED照明の光などに含まれているブル―ライトです。ブルーライトとは、波長が380~500nmの青色光のこと。
波長が短く強いエネルギーを持っており、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達するブルーライトは、目に大きな負担をかけてしまいます。
とはいえ、どんなに危険性があるとわかっていても、コンタクトレンズをやめたり、スマホやPCを見る時間を急に減らすなど、生活パターンを変えるのは簡単ではありませんよね。そんなときは、ブル―ライトの影響を小さくする「ブルーライトカット」をライフスタイルに取り入れてみてください。
具体的な方法としては、ブルーライト対策が施されためがねを使用する、ブル―ライトカットフィルムをモニターに貼る、スマホのブルーライトカット機能を使って画面の明度を下げる、などがあります。
どうしてもモニターを見ないといけないときは、必ず「ブルーライトカット」を意識する。それだけで、かなり違いがでるはずです。
また、今はどこのめがね屋さんもブルーライトカットのレンズに度を入れることができるそうなので、めがねを作るときにお店の人に相談してみるのも良いと思います。
現代社会に生きている以上、ドライアイや眼精疲労と無縁でいるのは難しい。目を酷使しないといけない時代だからこそ、ブルーライトカットなどをうまく利用して、日ごろから目を労わってあげましょう。そして、少しでも違和感があったら、眼科を受診する。その心がけが重要です。
【イラスト】 P:ggy(ぴぎー)