あなたの変化に、そっと寄りそう

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【伊藤美玲のめがねコラム】第30回「めがねとコーヒーと」

【伊藤美玲のめがねコラム】第30回「めがねとコーヒーと」

| 伊藤 美玲
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日本のみならず海外でも高い評価を得ているアイウェアブランド、YUICHI TOYAMA.。そのショールーム「THE LOBBY TOKYO」が先日代官山にオープンしたということで、早速足を運んできました。

第30回「めがねとコーヒーと」

エントランスには、アイアンでかたどられた「めがね」に加え、「コーヒー」と「メンテナンス」のアイコンが。そう、ここはショールームといってもただフレームが並んでいるだけではないんです。コーヒースタンドが併設されていて、バリスタも常駐。おいしいコーヒーが飲めるのに加え、めがねのメンテナンスにも対応してくれるんです。

これは、まさしく私が待ち望んでいたスタイル……!
以前のコラムでも書いていたように、私はめがね屋さんで行なってくれる無料のアフターフォローとは別に、メンテナンスを有料のサービスとして受けてくれるところが欲しかったんですよ。というのも、メンテナンスを専門としているところであれば、調整だけでも気兼ねなく持っていけるじゃないですか。

ちなみに「THE LOBBY TOKYO」では、YUICHI TOYAMA.のものでなくても日本製のフレームであれば、可能な限りメンテナンスを受け付ける予定だそうです。ショールームだけあって、新作をはじめとした現行モデルが、ほぼフルバリエーションで見られるのもファンには嬉しい限り。とはいえここでは販売をしていないというのもユニークで、気に入ったものがあれば取扱店を紹介してもらえるそうです。

第30回「めがねとコーヒーと」

ちょっとした調整だったら、店内でコーヒーを飲みながら仕上りを待つこともできるかしら……。もしくはコーヒー目当てでお店に入ったら、フレーム目当てで訪れためがね好きさんと偶然知り合えたりするかも……。いろいろ妄想が広がります。ギャラリーも併設されているので、作品との運命的な出会いもあるかもしれません。

決して広いとは言えない店内ですが、ここにめがねを見に来た人やメンテナンスを受けに来た人、そしてコーヒーを飲みに来た人がそれぞれ自然と集う。そこで出会いが生まれ、会話が生まれ、新しいコトが動きだすかもしれない。なんだか、そんな可能性を感じさせてくれる場所でした。

ひとりで家にこもって仕事をすることが多い私は、ふらりと立ち寄れて約束をせずとも誰かと会えて話ができる場所ってとてもありがたいんですよね。誰かと話したくて馴染みのめがね屋さんに行くこともありますが、メンテナンスやコーヒーという目的があれば、より気兼ねなく立ち寄れる。モノよりコトと言われて早数年、SNSもいいけれどリアルなつながりを求め始めている今、こういった場を求めているのは私だけではないはず。

第30回「めがねとコーヒーと」

ふらりと立ち寄りたいのだったら、普通のカフェでもいいじゃん。と言われてしまいそうですが……。でもね、こうした場がめがね界隈で生まれていることが私は嬉しいんです。

コーヒーといえば、ときを同じくしてセレクトショップ「ブリンク外苑前」などを運営する荒岡眼鏡さんが、御徒町に「RUTTEN」というカフェを出店。なんだか、この2店には通ずるものがあると思わずにはいられません。それは「めがね業界もこれからは多角的に仕かけていかないとね」、なんてことではなく、人々が緩やかに集える、そんな“場”を提供したいという思いなのではないか……。いや、あくまで私の勝手な推測ですが。

ともあれ、こうした“場”が生まれることで、また何か新しい動きが生まれるのではないかと、なんだかワクワクしています。そんなことを、今日も家にこもりながらパソコンを前に思うのでした。あー、コーヒー飲みに行きたい! 誰かと話したいよーー!!

YUICHI TOYAMA.

THE LOBBY TOKYO

https://www.instagram.com/thelobbytokyo/
東京都渋谷区猿楽町5-8 リオンドール代官山 1F
TEL:050-1183-3496
営業時間:11:30〜19:00(火曜〜土曜日)、11:30〜18:00(日曜日) / 月曜定休

伊藤 美玲
出版社に勤務した後、2006年にフリーライターとして独立。 眼鏡好きが高じて展示会やショップを訪れるようになるうち、 仕事のフィールドが眼鏡中心に。現在は数少ない眼鏡ライターの 一人として、国内外の展示会や工場の取材、デザイナーへの インタビューなどを行ない、眼鏡専門誌やモノ雑誌を中心に執筆中。(Profile