あなたの変化に、そっと寄りそう

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【伊藤美玲のめがねコラム】第45回「めがねとメイク、その後」

【伊藤美玲のめがねコラム】第45回「めがねとメイク、その後」

| 伊藤 美玲
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めがねとメイクというコラムを書いてから、早1年。

そんなコラムを書いていながら、じつは当時メイクには苦手意識を持っていました。でも今、私はメイクにハマり始めています。それは些細なきっかけからでした。

そもそも、私は10代20代とメイクにはあまり興味が持てませんでした。最低限のアイテムは揃えていたけれど、私にとってメイクは、あくまで身だしなみを整えるための義務的な作業。30代になりある程度しっかりメイクをするようになったけれど、楽しめないことにどこかで引け目を感じていたのも事実です。

なんだかメイクって化粧品カウンターのスタッフさんのように様々なアイテムを使いこなし、完璧に仕上げなければいけないというイメージがあって、敷居の高さを感じていたんですよね……。それゆえお店に行っても妙に緊張してしまうし、種類がありすぎて何をどう相談したら良いのかすらわからない。

でも、最近になってその苦手意識の根底にあるものが何かわかったんです。
それは、「絶対自分に似合うものを探さなくちゃ」、「失敗してはいけない!」という強迫観念にも似た意識。

たとえば口紅ひとつとっても、「最も自分の顔に合い、どんな服にも合わせられる1本を選ばなくては!」と、がんじがらめになっていた。正解を探そうとするから、間違うことを恐れて楽しめなかったわけです。

おい、ちょっと待て。私、めがねについては散々“「似合う」ということに囚われ過ぎないように”とか、“選ぶ過程も楽しんで”とか言ってるじゃないか……。

「メイクはもっと自由でいい」。そう思わせてくれたのは、日々のメイクをアップしているコスメ好きな人たちのインスタグラムでした。たまたま気になるアイシャドウがあり、タグにブランド名を入れてチェックしていたんですが、皆「似合う」を追求するよりも、好きなアイテムを使って自分の印象が変化することを楽しんでいる様子が伝わってきたんです。

なんだか、これまで縛られていたものからパーンと解放されたような気分でした。すると、自分なりにめがねメイクのいろいろなアイデアが浮かんできたんです。

めがねの色が明けるければ、眉マスカラはいつもよりワントーン明るい色を使ってみようかな。黒セルには赤リップが似合うと思い込んでいたけれど、ブラウン系ならこなれた印象になるかも? めがねがメタルのシンプルなものなら、アイシャドウの色は服と合わせてみよう、などなど。

こうしてなりたいイメージが明確になれば、お店に行ってスタッフさんを前にしても固まってしまうことはありません。あ、これもめがねと一緒ですね。「なりたいイメージ」を大切にって、自分で何度も言ってたよ……。

というわけで、これまではルーティーンのように毎日似通ったメイクをしていましたが、今ではヘタなりに服装やめがねによってアレンジを楽しんでいます。そうすると、メイクは俄然楽しいものに。最近私のインスタグラムにコスメがちょいちょい登場するのは、そういう理由からなんです。

ただ、こうなると欲しいアイテムがどんどん増えてくるのが、楽しくもつらいところ(汗)。今は自分をちょっと甘やかして、いろいろなメイクにトライしてみようと思います!

伊藤 美玲
出版社に勤務した後、2006年にフリーライターとして独立。 眼鏡好きが高じて展示会やショップを訪れるようになるうち、 仕事のフィールドが眼鏡中心に。現在は数少ない眼鏡ライターの 一人として、国内外の展示会や工場の取材、デザイナーへの インタビューなどを行ない、眼鏡専門誌やモノ雑誌を中心に執筆中。(Profile