【伊藤美玲のめがねコラム】第38回「かけたいめがねに自分を合わせる」
似合うめがねの選び方というと、一般的に顔型をベースに語られることが多いもの。
以前にも書いていますが、私はこうした紋切型の選び方はあまりお勧めしていません。たしかに顔の骨格もフレームのカタチとの相性に影響しないわけではないけれど、髪型や着ている洋服の雰囲気など、トータルのバランスもめがね選びには大きく影響するからです。
実際に「このめがねは似合わないかな」と思うものでも、前髪の印象を変えたり、帽子をかぶったりするだけでバランスが良くなり、自分にフィットしたりする。女性の場合は、赤い口紅をつけるだけでもぐっと雰囲気が変わって、エレガントなフレームが似合うようになったりもするしね。だから顔型ばかりに固執する必要はないというわけです。
……と、なんで急にこんな話をしているのかというと、最近もうひとつ「めがねをかけたときのバランス」に影響する要素があることに気が付いたからなんです。
それは……、体重の増減。
めがねのコラムで自分の体重について話すのも気が引けますが(汗)、私はこの3年間のうちに8㎏減からの10㎏増、と激しく体重が変化。それにより手持ちのめがねと顔のバランスが、購入時とは変化してきているんです。
最も痩せていたときに購入しためがねは、今かけると明らかに印象が違うものに。とくに私は、めがねを自撮りで紹介するInstagramをやっていることもあり、めがね置きである自分のサイズには敏感にならざるを得ません(それなら10㎏増える前になんとかしろよ、という話ですが……)
まぁ、めがねのデザインだって数ミリの違いで印象が変わるわけですからね。かける側のサイズだって、数ミリで印象が変わることは十分考えられる話ですよね。いやはや。 とはいえすぐには痩せられないので、フェイスマッサージで顔のむくみを取ってみたり、髪型を変えてみたりしながら、今できる範囲での自分が思うベストバランスを追求しています。実際、髪型を変えるというのは非常に効果的だな~と感じているところです。
ちなみに上の写真は、ご参考までに2年前と現在の比較写真です。2年前はこの大ぶりのフレームをシャープな感じでかけることができたんですけどね……。顔がふっくらしてしまった今は、その丸みが強調されないようにラウンド気味のパッツン前髪をやめ、軽い感じに。さらに輪郭から視線を逸らすために、大振りなイヤリングをしてごまかしています(笑)。いかがでしょう、シャープな雰囲気出てますか……?
こうやって自分を“かけたいめがねに合わせていく”作業も楽しいもの。どうしてもかけたいめがねがあるのなら、自分をめがねに寄せていくというのも一つの方法なのです。
余談ですが、今は丸くなってきた顔を少しでもきりっと見せるために、直線的なデザインのめがねが欲しくなってきました。
そうなると、俄然気になるのがトレンドの多角形ですよ。普段はあまりカタチを決めてめがね探しってしないんですけどね。ダイエットと同時進行で、シャープな多角形フレームを探してみようかと思う今日この頃です。
東京都生まれ。出版社勤務を経て、2006年にライターとして独立。メガネ専門誌『MODE OPTIQUE』をはじめ、『Begin』『monoマガジン』といったモノ雑誌、『Forbes JAPAN 』『文春オンライン』等のWEB媒体にて、メガネにまつわる記事やコラムを執筆してい る。TV、ラジオ等のメディアにも出演し、『マツコの知らない世界』では“メガネの世 界の案内人”として登場。メガネの国際展示会「iOFT」で行われている「日本メガネ大賞」の審査員も務める。