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第6回「あぁ、鼻パッドが……!」

第6回「あぁ、鼻パッドが……!」

| 伊藤 美玲
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いやぁ、困った。
家で使っているめがねの鼻パッドが壊れてしまったのです。具体的にいうと、シリコンパッドの足の部分が切れてしまったので、もう装着不可能に。交換用のパーツを持っているお店で、新しいものを付けてもらわないといけない。いやはや……。
ただでさえ酷使気味になる家めがね。最近は子どもの手がバーンと顔に当たったりもしていたし、まぁ無理もないのでしょう。

もちろん、そんな修理やメンテナンスは購入したお店へ行くのが一番。そのめがねの特徴をよく知っているわけだし、交換用パーツのストックもあるだろうしね。とはいえ、今回壊れたのはブランドのオフィス(デンマーク)を取材で訪ねたとき、記念にいただいたもの。レンズを入れたお店も今の家からは電車で1時間かかるし……。それに幼い子どもがいる今、そんなに気軽にお店へ行かれないんですよね。

こんなとき、すぐに駆け込めるところがあったらなぁと思うのです。

で、つねづね思うのが、靴やお洋服のお直しをしてくれるお店の、めがね版があったらなってこと。ちょっとした修理はもちろん、「あー、最近めがねがズリ落ちるようになってきちゃったな」ってときに、さっとフィッティングなどをお願いできるところがあったらいいなあと。

近所のめがね屋さんでも引き受けてくれるのかもしれないですが、今まで一度も購入したことのないお店に持っていくのは勇気がいるし、そもそもヨソで買ったものは受け付けてくれないかもしれない。反対に、ときどき購入店でないのに無料で直してもらったりすると、今度は恐縮しちゃって相談しにくくなったり……。

でも修理やメンテナンス専門のお店なら、気兼ねなく、きちんと料金を支払って直してもらえる、というわけです。

それに最近では、アパレルのお店でもめがねやサングラスを取り扱うところが増えてきましたよね。それも、きちんとしためがねブランドのものを。それらを買った人が、メンテナンスをめがね屋さんに依頼するのは、行きつけがない限り少々ハードルが高いんじゃないかしら。ときどき、そうしためがねをどこに持ち込めばいいか聞かれたりするんですが、回答に困ってしまうこともしばしば。メンテナンス難民は、これから増えていく一方なんじゃないかな、と。

もしめがね屋さんで持ち込みめがねの修理やメンテナンスを引き受けてくれるのであれば、それをもっとアピールしてくれるとユーザーとしては助かります。メンテナンスや修理に関してもきちっと料金を提示して、プロの技術にはお金がかかるものなんだってこともぜひ伝わるようにしてほしい。

そうすれば、「めがねは定期的に調整やメンテナンスをして使うものなんだ」ということも周知されると思うのです。そしたら、ズリ落ちた状態でめがねを掛けている人ももっと減るんじゃないかなー。もちろん、なかには持ち込まれたら困るほど粗悪なものの修理をお願いされたりして、保証の問題とかもあるのだろうけど。

数年前には、メンテナンスを中心としたお店を計画していた人の話を聞いたことがありました。でも実現していないということは、いろいろと難しいこともあるのでしょう。それとも、そんなに需要がないってことなのかしら。

……なんてことを考えつつ、締め切りに追われっぱなしでかれこれ何週間も家めがねは使えないままの状態。あー、早くお店に行きたいっ!

伊藤 美玲
出版社に勤務した後、2006年にフリーライターとして独立。 眼鏡好きが高じて展示会やショップを訪れるようになるうち、 仕事のフィールドが眼鏡中心に。現在は数少ない眼鏡ライターの 一人として、国内外の展示会や工場の取材、デザイナーへの インタビューなどを行ない、眼鏡専門誌やモノ雑誌を中心に執筆中。(Profile