【伊藤美玲のめがねコラム】第40回「めがねで紫外線カット!」
早いもので、もう8月。
いや、やっと8月……!? と思わずカレンダーを二度見してしまうほど暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしですか?
とにかく暑いのが苦手な私。以前にも書いたけれど、この時季の外出はサングラスと日傘と扇子が欠かせません。とくにサングラス。かけることでギラギラした日射しのまぶしさが抑えられるだけでも、だいぶラクに感じられるんですよね。
近年では「目に入る紫外線も日焼けの一因となる」という話題もテレビなどで取り上げられるようになり、美容の意識からサングラスを着用する人も増えました。なんでも、目に強い紫外線が入ると、脳からの刺激によって皮膚の細胞がメラニン色素を作り出してしまい、日焼けしやすくなってしまうのだとか。
せっかく肌にしっかり日焼け止めを塗っても、目から紫外線を受けてしまうなんて。さらに紫外線は網膜にもダメージを与え、加齢黄斑変性の要因になるともいわれています。
そうは言っても、仕事中などサングラスをかけにくいシーンもあるでしょう。そんなときこそ、めがねですよ!
「紫外線カット=サングラス」というイメージがあるかもしれませんが、UVカット効果のあるクリアレンズなら、紫外線をカットすることができます。そう、だから伊達めがねでもアリなんです。これなら仕事のときでもかけることができますよね。もちろん、普段から度付きのめがねをかけている人はそれで大丈夫。
紫外線は見えない光だから、めがねでカットできていると言われても実感はないけれど……。10歳からめがねをかけている私は、それだけ長年紫外線をカットし続けてきたのだと信じたいところです。
しかーし! めがねで紫外線カットはできても、残念ながらまぶしさまでを防ぐことはできません。まぶしさの原因となっているのは、紫外線ではなく可視光線。目に見える光のことです。これはサングラスのように、ある程度のカラー濃度のあるレンズでなければカットできないというわけですね。紫外線だけでなくまぶしさも抑えたいということなら、サングラスは必須でしょう。
いずれにしても、伊達めがねと言ってもデモレンズのままだったり、サングラスでもUV400の表示がないものだったりすると紫外線カットが十分でないこともあるので、そこは要注意です。
私はといえば、この夏は調光レンズを入れたフレームの出番が多いです。調光レンズとは、紫外線を浴びることで色づくレンズのこと。屋内ではほぼクリアに近いレンズが、屋外に出ると濃く色付きます。
子どもと出掛けるとき、片手は子どもと手をつなぎ、もう片方の手は荷物と、両手がふさがることが多いですからね。いちいちかけ外しができない!ってときには、本当に重宝します。ちなみに調光レンズは冬に比べて暑い夏は少し色づきが悪くなると言われていますが、それでも十分役目を果たしてくれています。
きっと、まだまだ日射しの強い日はしばらく続くことでしょう。サングラス、伊達めがね、調光レンズ……などなど、使用シーンやライフスタイルに合わせて選び、ぜひ紫外線&眩しさ対策してくださいね。
東京都生まれ。出版社勤務を経て、2006年にライターとして独立。メガネ専門誌『MODE OPTIQUE』をはじめ、『Begin』『monoマガジン』といったモノ雑誌、『Forbes JAPAN 』『文春オンライン』等のWEB媒体にて、メガネにまつわる記事やコラムを執筆してい る。TV、ラジオ等のメディアにも出演し、『マツコの知らない世界』では“メガネの世 界の案内人”として登場。メガネの国際展示会「iOFT」で行われている「日本メガネ大賞」の審査員も務める。