めがねって、レンズ以外はいくつのパーツからできているの?
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「めがねは身体の一部です!」と言っているわりに、めがねのことって案外知らないと思いませんか? たとえば、めがねの耳にかける部分が何てよばれているのか……知りませんよね。気にすらしたことありませんよねー…。
正直、日常生活でめがねのパーツ名を知らなくても、何の支障もありません。けれどもちょっと知っておくだけで、めがねを購入するときなど、細かい部分に目がとまるようになります。そうすると、今よりさらに自分に合うめがねをみつけられると思います!
そういうことで、今回は、めがねフレームの各パーツをご紹介したいと思います。
テンプル
こめかみを経由して、耳にかける部分を「テンプル」といいます。「腕」「ツル」とも呼ばれます。
めがねを支える重要なパーツなので、耐久性や弾力性が問われる部分です。また、テンプルを主体にして、めがね全体をデザインすることが多いようです。
めがねの左右は、めがねをかけている人にとっての左右になるので、「テンプル(右)」もめがねをかけている人の右側になります。
モダン
テンプルの先の耳にかかる部分を「モダン」といいます。「先セル」「耳あて」ともよばれます。テンプルに差し込まれたり、張り合わされたりしていることが多いです。
めがね全体の重みがここにかかるので、掛け心地を大きく左右するパーツです。そのため、形状や素材にさまざまな工夫が加えられています。掛けてしまうと、耳の後ろに隠れてしまうので目立ちませんが、大変重要な役割を果たしているのです。
汚れたり壊れたりした場合、多くのものは交換可能です。
リム
レンズまわりを囲む縁の部分を「リム」といいます。
リムの内側には溝が彫られており、この溝にレンズをはめて固定します。
レンズまわりをリムが囲むタイプを「フルリム」、リムの下部分がなくナイロン糸でつっているタイプを「ナイロール」と呼びます。
智(ち)
リムからテンプルにつながるめがねの両端部分を「智(ち)」といいます。
テンプルは開閉するので、最も負荷がかかりやすいパーツです。適切なレンズの傾斜は、ここを変形させることでつけることができます。
メタルフレームの場合、智を独立した部品でつくり、リムにロウ付けしていることも多いです。ロウ付けされた智は「ヨロイ」と呼びます。
丁番(ちょうばん)
智とテンプルをつなげている部品を「丁番(ちょうばん)」といいます。「ヒンジ」とも呼びます。めがねの中で唯一可動できる部分です。テンプルは、丁番があることにより開閉できるようになっています。
丁番は、各メーカーが工夫をこらしている部分です。ネジを使ったものや、バネを使ったもの(バネ丁番)、板バネを使ったもの、特殊素材でできたものなど多種多様な丁番があります。
ブリッジ
左右のリムを中央でつなぐ部分を「ブリッジ」といいます。正面から見て、山型になっているので、「山(やま)」とも呼びます。
小さなパーツですが、このブリッジの形で掛けたときの印象が大きく変わってきます。めがねのデザインを左右する重要な部分です。
1本でつなぐものを「ワンブリッジ」、パイロットグラスのように2本でつなぐものを「ツーブリッジ」と呼びます。また、パッドがなく、鼻に直接のせる伝統的なめがねを「いち山」と呼びます。
パッド
鼻を両脇からはさむようにしてめがねを固定する部分を「パッド」といいます。「鼻あて」「ノーズパッド」とも呼びます。
欧米人は鼻が高いので必要ありませんが、鼻が低いアジア人にとっては重要なパーツとなります。そのため欧米から輸入されためがねは、そのままで使えないことも多く、パッドを加工することが多いです。
メタルフレームの場合、独立したパーツになっているので、掛ける人の鼻に合わせて調節が可能です。ポリエステルやシリコンなどの柔らかい樹脂が一般的には用いられています。セルフレームの場合、フレームと一体になっていることが多いです。そのため最近では、調節することができるように、金具が埋め込まれているものが使われるようになってきました。
フレームと一体になっていなければ、交換可能です。
クリングス
リムとパッドをつなぐ部分を「クリングス」といいます。「パッド足」とも呼ばれます。
立体的にねじれた構造になっているので、パッドの位置を細かく調整できるようになっています。
めがねフレームのテンプルの内側をよく見ると、写真のように小さい文字が刻印されているのがわかります。
メーカーによって刻印する位置はそれぞれ違いますが、「ブランド名」「原産国」「素材名」「サイズ」「品番」「カラー番号」などが記されています。
めがねを見るだけで、こんなに多くの情報を読み取れるなんて驚きですね。
ぜひこの機会に、自分のめがねをじっくりと見てみてください!
知らなかっためがねの側面を見ることができて、より一層めがねを愛おしく感じるかもしれませんよ。
着用はしつつもめがねへの興味が薄かった人、めがねを常用している人、めがねが大好きな人…めがねに触れている全ての人が楽しめるメディアを目指します。